太陽光 デメリット

太陽光パネル 載せていい家、駄目な家

太陽光パネルは、載せていい家と駄目な家があります。

 

 

設置費用が回収できるか、できないかの違いと思うかもしれませんが、
そうではありません。

 

 

そんなことは、別に人に聞かなくても、下記サイトで見積もりを取れば
一発でわかります。


 

一級建築士の私が見ても、信頼できる見積もりが揃います。

 

 

私の言う、太陽光パネルを載せていけない家は、
下記の3つの視点から判断しています。

 

 

  1. 耐震性が低い
  2. 断熱性が低い
  3. 屋根の耐久性が低い

 

 

残念ながら、この3つをしっかり考慮して、
太陽光の設置を検討している人は、非常に少ないです。

 

太陽光発電について詳しく書かれたサイトもけっこうな数調べましたが、
ほとんどいませんね・・・

 

みなさん、太陽光パネルについての知識はあるようですが、
肝心の【家】に対する知識がなさすぎます。

 

 

順番に解説していきます。

 

その家、太陽光パネルの重量まで考えて耐震検討してるの?

 

耐震性能を高めるには、屋根を軽くするのが常識です。
建築士なら誰だって知ってます。

 

老朽化した家の耐震補強といえば、
瓦を撤去して、ガルバリウムや
カラーベストなどの軽い屋根材にするのが、王道です。

 

それだけで、国から耐震補強費として、補助金も出ます。

 

太陽光パネル自体は、1KWで約100〜150キロあります。
なので、4KWでも、400〜600キロもあるわけです。

 

ここで、太陽光発電の売り手側の言い分は、
メーカー基準というものを出してきて、それを
クリアしているかどうがで、設置の判断をするわけですが、

 

そもそも、設置する家の耐震性能によって、
基準は変わって当たり前なんです。

 

古い家などは、今の建築基準法を満たしていない家がほとんどです。

 

私は、これまでに何度も耐震診断をして、耐震改修を行ってきましたが、
まあ、古い家の耐震性能はひどいものです。

 

こんな家に、太陽光パネルの設置を提案するなんてことは
どんなにお客様から望まれてもできません。

 

どうしてもと、泣きつかれでもしたなら、
太陽光パネルの重量を考慮して、その屋根重量でも、
耐震等級1をクリアできるように、筋違(すじかい)を増やします。

 

つまり家の中の耐震補強まで行う事を承諾して頂かない事には、
工事をしませんとはっきり言います。

 

リフォームだけではありません。

 

新築の場合もそうです。

 

設計段階で、太陽光パネルを載せることが決定しているのなら、
あらかじめそれを考慮して、プランニングします。

 

これも、やっている人少ないです・・・

 

耐震等級2をクリアしてると思っていたら、
実は、太陽光パネルを載せた時点で、そうなっていない家、
割と多いんじゃないでしょうか?

 

まあ、新築の場合は、まだましです。

 

リフォームで載せる場合は、本当に要注意です。
築年数の古い日本家屋に、載せるのはかなりのリスクがありますよ。

 

 

太陽光パネル載せるお金があるなら、もっと快適な家にしたら??

 

夏暑く、冬寒い。

 

そんな家なのに、太陽光パネルが屋根に載っている。

 

なんかおかしくないですか???

 

太陽光発電システムを設置すると、現在の電気使用状況がモニターで確認できます。
これが、けっこうおもしろくて、発電してるとうれしくなるんですよね。

 

それと同時に節電意識も高まって、エアコンをつけるのを我慢したりする人がいます。

 

これもおかしくないですか??

 

 

厚さや寒さを我慢していると、健康によくありません。

 

 

熱中症で命を落とす人が一番多い場所は、家の中です。
交通事故より多いのが、冬期にヒートショックでなくなる人の数です。

 

 

 

*ヒートショック
家の中の急激な温度差がもたらす身体への悪影響のことです。
急激な温度変化により、血圧が大きく変動することで、
失神や心筋梗塞、脳梗塞などを起こすことがあります。
断熱性能の低い家で起こりやすい。

 

 

 

 

太陽光パネルにお金を使う前に、家の断熱性能を上げるが先決です。

 

そうすれば、健康リスクの少なくなり、快適になります。
それだけではありません。

 

エアコンをあまり使わなくても、十分快適に過ごせるようになります。

 

電気を使うことが少なくなりますので、
結果的に、太陽光発電で売電するのと同じ効果があります。

 

しかも、部屋は快適な温度です。

 

太陽光パネルを屋根にのせても、家の快適性はまったく変化ありませんからね。

 

 

なので、まずは、快適な空間を維持できるだけの断熱性能を確保するために
お金を使いましょう。

 

太陽光発電を検討するのは、その次です。

 

 

電気代の消費が少ない家に太陽光を載せると、
電気代を支払うことがなくなります。

 

しかも家は快適。
これが理想です。

 

ZEHの補助金も望めます。

 

ZEHについての記事はこちら
⇒ZEHって知ってます?ZEHと太陽光の関係性

 

屋根の耐久性が低い

 

屋根が老朽化すると、葺き替えなくてはなりません。

 

そうなった場合、太陽光パネルが屋根に載っていると、
すべて外して移動、屋根を葺き替え後、再設置という工事が必要になります。

 

これパネルの数にもよりますが、
20万〜80万とかなり工事費がかかります。

 

(金額の幅が広いのは、基本手間代なので、業者の言い値になります。)

 

数社見積もりを取って、価格交渉は必ずしたほうがいいです。

 

 

数年で雨漏りしそうな家に太陽光パネルが載っているのを見ると、
本当に嫌な気分になります。

 

 

建築後7〜8年以上たった家は、屋根をふき替えてから、下地のルーフィングから、
施工し直して、太陽光を載せるほうが、いいですね。

 

 

まとめ

太陽光を載せていい家は、基本的には新築。

 

もし、リフォームで載せる場合は、

  • 冷暖房費が少なくなるように断熱性能を高める。
  • パネルの重量を考慮し、耐震検討をする。
  • 屋根の葺き替え(下地のルーフィングから)をする。

 

人気記事
一目見ただけでわかる太陽光販売の営業マンに騙された家
太陽光パネルはメンテナンスが必須なので販売店選びは超重要!